4月21日 敷いたり包んだりする文化



TURNにおいて私がどんな日本の伝統工芸を携えてアルゼンチンに行くのか。茶道をヒントにリサーチをしていたところで折形という文化に出会う。

茶道について調べる中で茶室のような静かな空間に自身がいるイメージを持ち始めていた。
石などをぽつりと置いて眺めたり、時に板の上に置いてみたり、そんな静かなことをアルゼンチンでやってみたい。なんでもない石が、そうでなくなるか、もしくはやっぱりなんでもない石なのか。そのなんでもない石を誰かにあげたりその代わりに何かをもらったり…

そんなことをTURNのミーティングで話をしていた所、日比野さんが「そう言えば、神社でお供えする時の台とか紙とかあるよね」というようなことを言い始めた。私は標本箱のようなものに入れてひとつひとつが際立つようなものがつくれないか考えていたがその箱に入れるよりもより素朴な文化があるのでは?という話になる。数ヶ月前から何故かものを包むことに興味が湧いていたのでそんかことも合間ってそのミーティングの場で調べてみたところ折形にたどり着いたわけだ。

折形は、神仏へのお供え等が起源となり、人間同士でも用いられていく中で変化していった文化だ。お供えや贈答品に白い和紙を敷いたり、包んだりするのでもちろん石の下に用いるものでもなく石を包むものでもない(石を贈る人がいればあり得たかもしれないけど)。

さて、この文化がどんなふうに私の興味と結びついていくのだろうか。